
「最低だよね」
「結局、自分が一番かわいいだけ」
二股の話になると、
人は簡単にそう言います。
もちろん、
傷つく人がいる以上、
肯定されるものではないのかもしれません。
でも実際の感情は、
もっと曖昧で、もっと弱い。
寂しさを埋めたかった。
失いたくなかった。
どちらかを選ぶことで、
どちらかの世界を壊すのが怖かった。
人は時々、
「誰かを愛している」よりも、
「誰にも見捨てられたくない」という感情で
揺れてしまうことがあります。
本当に好きなのは誰なのか。
何を守りたかったのか。
何から逃げていたのか。
本人ですら、
分からなくなっている場合もある。
二股は、
決して美しいものではない。
けれど、
単純な悪意だけで生まれるとも限らない。
優しさと弱さ。
誠実さと寂しさ。
欲望と罪悪感。
その矛盾を抱えながら、
人は不器用に誰かを求めてしまう。
だからこそ大切なのは、
「悪い」「最低」で終わらせることではなく、
なぜその選択をしてしまったのかを、
静かに見つめることなのかもしれません。
人の心は、
白か黒だけでは語れないから。
Married Club 桜井美咲